極真空手の試合は基本的には無差別で戦うので、体重差・身長差がある相手と戦います。そして無差別で戦うとなったらどういった相手と戦うのが難しいかと言ったら、体重差よりも身長差がある相手と戦う方が攻略が難しいです。
それは何故かと言ったら、全てにおいてのリーチの長さが相手のが長いからです。
無差別であるがゆえに起こりやすい圧倒的な体格差がどんだけ厄介なのか、説明していきたいと思います。よろしくお願い致します。
目次
相手のが身長が高い場合ってどんな状況?
自分より相手のが身長が高かった場合、どれだけ身長差があるかにもよりますが不利な事には変わりありません。
手足の長さ(リーチ)が違うので、相手の攻撃は届くけど自分の攻撃は届かないという状況になります。つまり、同じ間合いで戦えないという事です。
剣道でいう「一足一刀の間合い」で例えると、自分はあと一歩踏み込めば攻撃が当たるという距離を保っていたとしても、相手からしたらその距離は攻撃が届く間合いになるので、更に離れた間合いを保たなければいけなくなります。
フットワークが得意で相手の攻撃が届かない、更に離れた距離からでも一歩で相手の懐に踏み込めるスキルがあるならヒット&アウェイで戦う事が出来ますが、普通にすり足で入っていくなら2~3歩踏み込まないと自分の間合いになりません。
踏み込む間に相手の攻撃がガンガン来るので「ヤベッ、ちょっとムリ!やっぱ距離取るわ!」みたいになって、自分の間合いでまともに戦えずに相手の間合いで戦い続けなければならない状況に陥ると、判定負けの運命が待ち受けています。
攻撃が上から降りかかってくる
手足の長さが違うだけならまだマシなんですが、身長差があると相手のパンチが自分の目線よりも上から来るので、これがとても厄介です。
地味にワンツーが捌きづらく、喰らいやすい
相手の身長が高いと、ワンツーが自分の目線よりも上から来るのでとても捌きづらく被弾しやすいので、コレは地味に注意しなければいけないのではないかと思います。
俗に言う「胸パン」が効いてしまうのです。
ボディや下段が効くというのは結構経験すると思いますが、胸を効かされる事って中々無いのですよね。
胸骨が押し込まれて肺の中の息が強制的に吐き出されるあの感覚、「ウッ」となるあの感覚は結構苦しいです。あんま喰らい過ぎると胸骨の耐久性も無くなってくるので。
「まさか胸で効かされるなんて」と思いつつ「胸パンで技有りや一本取られるワケにはいかないんだけど、どうすりゃ良いんだ?」ってなってしまうので、いつもはあんま意識しない胸のガードも意識しつつ戦う必要があります。
当たり前だけど、上段蹴りも気を付ける
コレは当たり前なんですが、身長差があると相手からしたら簡単に上段蹴りが蹴れてしまうので注意が必要です。
普通に下から上に蹴る軌道の上段蹴りならばガードしやすいですが、ブラジリアンキックの上段蹴りは体重が乗ってきてガードしてもかなり重いので、喰らったらオダブツになります。
あとは上段ヒザ蹴りにも十分気をつけて下さい。
上段ヒザ蹴り自体蹴ってくる人は少ないですけど、高身長の人からしたら普通にヒザを上げたら蹴りやすい位置に顔があるみたいなカンジになるので、コレこそ喰らったら一発で終わります。
身長は一緒だけど体重差がある場合は?
身長が一緒、もしくは相手のが低いけど体重は相手のが上という場合は、正直戦いにくいという事は無いと思います。
リーチも一緒、目線も一緒なんで間合いも一緒という事になります。という事は、あとは技術や相性の問題という事になるので、特別相手のが体重が重いからと言って神経質になる事も無いでしょう。
スタミナの消費量が増える
あえて言うなら相手のが体重が重い分、こちらのスタミナの消費量が増えます。
相手の攻撃は効く効かないに関係無く「重い」ので、ガードして堪えたりする時や捌く時には余計に力を使います。
あと、こちらの攻撃を当てた時にも、相手の体重が重いといつもより多くの力を使いますので余計に疲れます。
軽いスパーリング程度ではあんま感じないかもしれませんが、ガチスパーや試合などではスタミナの消費を実感するのではないでしょうか。
まとめ
立ち技の格闘技をやる上で、身長差というのは非常に大きなハンデになります。極真ルールでさえ、そのハンデは大きく圧し掛かってきます。
逆を言えば、こちらの身長が高かった場合は何が何でも勝たなければ純粋に技術で負けたという事になりますので、非常に悔しい思いをします。
相手のが身長が高かった場合の対処法として、離れた間合いから接近する技術は磨いておきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。