道場で組手を頻繁にやる様になると、ダメージや疲労が残ってきますよね。
胸や太もも等、打たれた箇所が打撲して痛みが残る事などしょっちゅうだと思います。
そしてもう1つ、腰が痛くなりませんか?
腰が疲労して腰痛に悩まされる人がいるんじゃないかと思うんです。
組手をやると腰を痛めるとはどういう事なのか、今日はこの事について解説していきたいと思います。
目次
組手と腰痛の関係性
極真の組手では、接近して打ち合う場面が多くあると思います。
でも下がってしまうと劣勢とみなされてしまうので、打ち合う場面では下がらずにその場で踏ん張って対応しますよね。
この行為が腰痛を引き起こしてしまうのです。
突きを喰らって仰け反ってしまう
相手に突きに対して喰らいながらその場で踏ん張って打ち合うと、この様に仰け反ってしまう事があります。
相手にパワーがあればある程、のけ反りつつその場で耐える場面が増えてきます。
仰け反るという事は自分の体幹が弱く、相手の突きの威力に対して力負けしてしまっているという事です。
こういう組手を繰り返すと腰痛になり、長期離脱する事になります。
何故仰け反ると腰痛になるのか?
なんで突きを耐えると腰痛になるのか。
腹筋をやると腰が疲れて腰痛気味になる事ありませんか?
それは、最初の内は腹筋でしっかり身体を支えていられるので、腹筋を意識して鍛えられます。
ですが後半になってくると腹筋に疲労が溜まり、腹筋で身体を支えられなくなってきます。
そうすると腹筋以外の筋肉で身体を支えなければいけなくなります。
その状態になったら腰や臀部(尻)、太ももが張って疲れてきませんか?
「これ以上やったら腹筋っつーより腰がイっちまう!太モモも疲れてきた!」って状態です。
同じですよね?
突きを喰らって最初は腹筋で耐えていたケド、段々腹筋が疲労してきて腹筋のスタミナがなくなってしまう。
そうしたら腹筋で耐えれなくなった分、仰け反りながら耐える様な形になって腰や臀部、足に負担が圧し掛かってきます。
スタミナが切れたトコから鎧が1つ1つ剥がされる様に、弱い部分で支えていかなきゃいけなくなってきます。
筋トレは限界がきたら自分でヤメる事が出来ますが、組手は相手がいるので自分の意思ではヤメる事が出来ません。
耐え続けなければならないので、限界を超えて腰痛になってしまうのです。
腹筋をまんべんなく鍛える
上部を鍛える
極真で行なう腹筋は大体「クランチ」ではないでしょうか?
クランチも腹筋を効果的に鍛えられるので良いんですけど、クランチは主に腹直筋(上腹部)が鍛えられるのでコレだけでは足りません。
下腹部を鍛える
下腹部の腹筋は蹴りに必要な筋肉になるので、下腹部は積極的に鍛える様にして下さい。
上記のイラストみたいに「腹筋ローラー」を使うと下腹部が鍛えられるので、腹筋ローラーはオススメです。
後は寝っ転がって足を上げるのも下腹部を鍛えるので、腹筋ローラーと合わせて行なうと良いでしょう。
腹斜筋を鍛える
腹斜筋(横)は、「ひねりまくる」事がキモです。
クランチをやる時に右ヒジを左ヒザに、左ヒジを右ヒジにくっ付ける様にして行なうと腹斜筋が鍛えられます。
まとめ
接近戦で打ち合っている時、突きを真正面から胸に喰らっていると体幹の筋肉を消費します。
そして腹筋がへばってくると腹筋で突きの威力を吸収出来なくなり、突きを喰らうたびに仰け反り気味になってきます。
そして仰け反った状態で断続的に負荷が掛かると腰に負担が掛かり、腰痛になってしまいます。
僕は中学生の時、試合中に「ピキッ」ときて腰痛になってしまい、左足が全く上がらなくなってしまいました。
試合は優勝しましたが、その後は歩くのがやっとで学校の体育もムリ、通学でいっぱいいっぱいの状態でかなり辛かった記憶があります。
自力では治らなかったので、その時に先輩に鍼灸の治療院を紹介してもらい治療していただいて治しましたが、その後はクセになってしまって腰痛とはその時からの付き合いです。
なので体幹の重要性は身を持って分かっているので、皆さんも体幹を鍛えて腰周りを筋肉で固めて下さい。
そうしたら腰痛予防にもなり、体幹力が上がった事による副産物で防御力も上がり、組手のスタイルも変わると思います。
腰痛は一度やったらクセになるので、なる前にしっかり予防しましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。