組手をやり始めると防御の大切さが身を持って分かってくるのではないでしょうか?
「こんなんじゃ2分も持たない」と。
ワンツーや下突きなど攻撃方法が分かっても、それに対する防御のしかたが分からなければ意味がないですよね。
攻撃を喰らい放題だったら負けてしまいますから。
という事で、今回は基本的なワンツーの受け方を紹介したいと思います。
ワンツーの受け方
受ける時の構えなんですが、普通にオーソドックスに構えた状態(左足前の構え)で、手を握らずに自然に開いて構えます。
以上を踏まえてワンツーの受け方を解説したいと思います。
相手が「ワン」の左の追い突きを打ってきます。
そしたら自分は組手の構えのまま、腰を左に切ると同時に右手で相手の突きを自分の左側へ受け流します。
基本稽古でいう「外受け」です。
「左手で自分の右側に捌いちゃイケないの?」って疑問もありますが、理論的な解説は後ほどしていきたいと思います。
そして「ワン」の後、「ツー」の逆突きを突いてきます。
逆突きを突いてきたら、「ワン」の時に左へ切った腰をそのまま右へ切ると同時に、左手で自分の右側へ受け流します。
コレが基本的なワンツーの受け方になります。
受ける際の注意点
1つ注意点なんですが、外受けする時は手のひらで捌くのではなく、手首の下の腕の骨で捌きます。
これは実際手のひらで受けてみれば分かりますが、ピンポイントで狙って受けないとパンチに触れられません。
第三者目線から見ているのと、相対した状態からの視点ではスピード感が全然違います。
実際に攻撃を避ける(受ける)のは、相手が攻撃をする前の予備動作を感じ取ってから避け始めないと間に合わないので、更にピンポイントで狙って受けるとなると難易度も上がり神経を使います。
あとは腕の末端という事もあって力が入りづらく、相手のパンチ力に対して受ける力が足りず、受けを貫いてパンチを喰らってしまう確率が高まります。
手首部の前腕の骨で受けるメリット
手のひらではなく、手首前腕部で受けるメリットは体重を乗せて受けられるという事です。
相手も身体を使って全力で攻撃してきます。
その攻撃を手の力だけで捌くのは厳しいです。
だけど相手のパンチに対して、自分の体重を掛けて受けを行なえば相手の攻撃力に対抗できますよね。
攻撃する時は身体全体の力を使って攻撃するのと同じで、防御する時も身体全体の力を使って防御しなければとてもじゃないけど捌けません。
力の方向を見極める
相手がワンツーの、「ワン」の左追い突きを打ってきたとします。
相手からしたら、腰を右側に切りながら左追い突きを打っていますよね。
と言う事は、突きはガードの位置からまっすぐ打っているけど、身体(腰)の力の向きは右側に向いているという事になります。
だから突きの途中、腰を切っている途中で、相手が腰を切っている方向に捌いて受ければ、相手の力を利用して最小限の力で受けられる事になりますよね。
そして受ける時の腕の動きも結構ポイントです。
このイラストを見て下さい。
ワンツーの「ワン」の左追い突きを受ける時の前腕の動きを描いたんですが、前腕を内側にひねりながら受けます。
ひねりながらというか、相手の突きが自分の腕に触れた瞬間にひねるカンジになります。
動き的には、相手が突きを打ってきたと同時に腰と腕を切り始めます。
そして受けの途中で相手の突きが自分の腕に触れた瞬間に、前腕をひねりながらそのまま腰と腕の動きを継続させるというカンジです。
こうする事で腕がローラーの様な効果を発揮して、力を効率的に受け流してくれます。
腰の円運動・腕の円運動・前腕の円運動で捌いて、体格差がある相手からの攻撃をも捌ける様になるのです。
まとめ
1. 受ける際の構えは手は握らず自然に開く
2. 受ける部位は手のひらではなく、手首前腕部の骨で受ける
3. 受ける際、前腕を力の方向へ回転させる
今回は基本的なワンツーの受け方を紹介しました。
普段、普通に生活していたら攻撃を捌く技術なんて絶対身に付かないので、「受けの技術」を学ぶ事こそ極真カラテの魅力ではないでしょうか。
相手の攻撃を上手く捌く事によって、攻めるチャンスが増えてきます。
頑張って練習して、組手を有利に運んで下さい。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。