極真空手をやっている人は、ウェイトトレーニングも並行してやっている人も多いのではないでしょうか。

 

攻撃に耐える肉体を作るには、やはり筋肉は必要ですからね。

 

白帯くん
オス!自分も帯が上がってきたらウェイトトレーニングをやろうと思っているであります!「技は力に中にあり」であります!

 

黒帯先輩
そ、そうか(笑)!そういう志しは良い事だよ!でも、あんま筋肉を付け過ぎちゃうと組手の質やスタイルが変わっちゃうから気を付けてね!

 

ウェイトトレーニングをやって筋肉を付ける事は、極真空手の試合で勝つ為には必要になってきます。

 

ですがウェイトトレーニングにハマり過ぎてしまい、空手ではなくウェイトトレーニング中心の生活になってしまう場合もあります。

 

今日はその辺を解説していきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

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ウェイトをやると考え方が変わってくる

 

ウェイトトレーニングを始める前は、「今よりも空手が強くなりたい」と思って始めると思います。

 

これは、「身に着けた空手の技術を生かす為に、その技術が生きる必要な力を付ける」という事です。

 

最初の内は、希望に満ち溢れて純粋に空手の為にウェイトトレーニングを行う事でしょう。

 

「よーし!オレも選手として試合に出れる様に、稽古もウェイトも頑張るぞー!」

 

とても良い事です。

 

しかしウェイトトレーニングに慣れてきて、ベンチプレス等で100kg程度挙げられる筋力が付いた頃に、組手のスタイルと考え方が最初と変わってきている事に気付くハズです。

 

「動きが直線的になってきているな」と。

 

この、知らない内にさり気なく直線的な動きに変化してしまっている事に気付いていれば修正は可能ですが、気付かずに稽古に励んでいる人は自分の良さが消えてしまっている可能性大です。

 

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直線的な動きとは?

 

ウェイトトレーニングをやって、筋力をつけるだけではあまりこうはならないんですが、筋肉を付けて体重が増えるにつれて段々と直線的な動きになってきます。

 

直線的な動きとは、フットワークなどを使わなくなり、ワンツーのパンチを胸に叩き込んだ時に、そのまま拳で胸を押し込む組手になるという事です。

 

こうなってしまうと攻撃の「引き」はあまり考えなくなり、突いた後(攻撃が接触した後)にグイッと押し込む事に意識がいってしまいます。

 

今まで突いても蹴ってもビクともしなかった相手が、ウェイトトレーニングをやって筋力と筋肉+体重を手に入れた事により、効く効かないは別として、突くたびに相手がグラつくなと感覚として感じるハズです。

 

「おっ!?なんか頑張ればパワーで押せんじゃねー?良いじゃん良いじゃんー!!ウェイトの成果が出てんじゃーん!」

 

こうなります。

 

そうなると考え方としてどうなるかと言ったら、

 

「色々考えて、工夫して何とか体格差や技術差をチマチマ攻略していくよりも、ウェイトやって筋肉と体重増やした方が手っ取り早いし手軽じゃん!」

 

末期症状です。

 

こうなってしまうと本末転倒で、当初の目的は「空手の技術を生かす為にウェイトトレーニングをやる」という目的だったのが、「ウェイトトレーニングで身に着けたパワーを空手で通用させる」という逆転の考えに変わってしまいます。

 

こうなると「ウェイトトレーニングは真面目に行くけど、空手は行ける時に行く」という、行動まで逆転していってしまいます。

 

白帯くん
そ、そうなんですか?なんか寂しいんですけど・・・。

 

黒帯先輩
まあこうなりやすいな!やれば分かるけど、分かっていてもこういう考えになってしまいがちになる!ウェイトトレーニングが楽しいっていうのも事実だから、どっちを「主」とするかだよね!

 

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筋肉は燃費が悪い事も起因している

 

ウェイトトレーニングをやれば分かる事ですが、ある程度やった所で挙がる重量は停滞します。

 

ベンチプレスで例えると、ジムに行った初日は50kgがいっぱいいっぱいだったとしましょう。

 

ですが、次に行った時にはもう少し重い重量が挙がるハズです。55kgとか60kgとか。

 

そういうのが3か月位続いたとして、トントン拍子に70kgとかまで挙がる様になりました。

 

「オレって凄いんじゃねー?」

 

違います。

 

これはフォームなど効率の良い挙げ方、つまり少ない負担で重たい重量を挙げるコツを身に着けた事と、元々その位は挙げられるポテンシャルを持っていたというだけです。

 

本当に大変なのは、停滞してMAXの重量が伸びなくなったトコからで、ここからが本当に筋肉を付けていかないと伸びていきません。

 

MAXの重量を2.5kg増やすだけでも大変な苦労と努力です。

 

プロテイン等のサプリを取って、食事も体重を増やす為に1日4~5食とかにして、そういうウェイトトレーニング以外でも努力をして、1年~2年掛けてようやくベンチプレス100kg挙げられる様になった。

 

嬉しいし、筋肉っていう「見た目」にも表れるから余計に達成感があります。

 

でもそうして長い期間掛けて育ててきた筋肉というのは、トレーニングを継続的に続けていないとスグに落ちてしまいます。

 

1週間ジムに行かないと「筋肉に張りが無くなったな」と思う様になり、空手と関係のない筋肉の心配をする様になります。

 

筋肉はトレーニングをしないとスグに落ちてしまいますが、空手の「一度身に着けた技術」というのは身体から抜ける事はありません。

 

そうなると「空手 ≦ 筋肉」となり、ウェイトトレーニングを優先してしまう事になってしまいます。

 

じゃあどうすれば良いの?

 

では、どうすれば良いのか?

 

これはもう各々の判断に任せるしかありません。

 

どっちが大事とかは無いんです。

 

選手として取り合えず空手を頑張るというのならば、やはり空手の稽古を優先した方のが良いだろうし。

 

試合も出ないし、道場の空気感とか人間関係も好きで通える限りはずっと通うよって人は、空手がきっかけでウェイトトレーニングという新たな趣味を見付けられたという事なので、これは素晴らしい事ですから。

 

まとめ

 

今回はウェイトトレーニングを行う事によるマイナスの部分を紹介しました。

 

ウェイトトレーニングって楽しいんですよ。

 

見た目も変わるし、見た目が変わると自信も付くので余計に達成感があるというか。

 

空手をやっていても、実際にやっている所を見せない限り凄いのかどうか分かんないじゃないですか。

 

ウェイトトレーニングで筋肉を付ければ、見た目だけで「スゲーな」ってなるんで余計に嬉しいんです。

 

空手は選手として試合に出ない限り、ウェイトトレーニングで付けた筋肉なんてあまり意味はありません。

 

なので最終的には空手も楽しい、ウェイトトレーニングも楽しい。

 

コレでOKです。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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