ヒザ蹴りというと、ヒザをギュッと曲げて皿の部分を直角に当てていくイメージですけどそうではありません。
ヒザを曲げて、皿の部分ではなく皿の下部分を腰を入れて蹴り込んでいく事で、ヒザが相手に刺さってくれるのです。
ヒザ蹴りは簡単そうに見えて実は高等技術です。でも使える様になれば威力が高いので、強力な武器になります。
今日はヒザ蹴りの蹴り方を説明していきますので、よろしくお願い致します。
ヒザ蹴りの時に皿を当てにいくと危険
ヒザ蹴りの時に皿が当たってしまうと、怪我のリスクが高くなります。
ガードされて相手のヒジに皿が当たってしまった時なんかは、針を突き刺された様なイヤな痛みが走ってヒザに力が入らなくなる事があります。
相手にヒットしたとしても、皿の中心部分ではない所が当たってしまったら皿が「グニッ」と動いてヒザに違和感を感じますし、皿の中心部分を上手く当てたとしても真っ直ぐ蹴り込めていなかったら、結局蹴りの力に負けて「グニッ」と皿が動いてしまいます。
この「グニッ」っとなった時は、ヒザを曲げて靭帯や腱が伸びている状態の時に、強制的に更に靭帯や腱が伸びる事になるのでとても危険です。
軌道的に金的に当たりやすい
皿を当てていくヒザ蹴りは、下から一直線に当てていく軌道になるので身長差が無いと金的に当たってしまう危険があります。
自分のが身長が10㎝位高くて、ヒザを上げれば自動的に相手の腹に当たるという人はこの心配は無いですけど、ヒザ蹴りが金的に入ったらかなり危険なので注意が必要です。
僕は昔、金的にヒザ蹴りを喰らった事がありますが、喰らった瞬間に悶絶して吐き気が凄かったです。そして金的にアザが出来てしばらく痛かった記憶があります。なので気を付けて下さい。
組手の時は集中しているので「メンドクセー、取り敢えずいっちまえ!」ってなりがちですけど、当てるポイント等も考えながら蹴らないと後々後悔する事になるので注意しましょう。
当てる部分は皿の下部分
ではヒザの皿部分を当てないで蹴るとなったら、どこを当てていけば良いのか?
それはヒザの皿の下部分、スネの骨とヒザの関節の継ぎ目部分あたり(スネ関節の付け根あたり)を狙って当てていく様にします。
先ほどは皿の部分は当てない様にすると説明しましたが、普通にヒザ蹴りを蹴ろうとすると皿ってななめ45度上を向いてしまっているはずです。皿を当てていく様に蹴ろうとすると、前方向につんのめった感じで蹴らないといけなくなります。
自分が身長が高く、相手が低かった場合はこれでも蹴れますが、同じ身長でこの蹴り方はムリが生じてきますし、腰を入れて蹴る事が難しいです。
皿の下部分を当てていく様にすると、腰を入れて蹴り込める様になるので蹴りも重くなり、ケガのリスクも少なくなります。
最初は「蹴ってるっていうより、押し込んでるだけだな」みたいなカンジだと思いますが、慣れてくれば腰を入れて蹴れる様になるので重く、刺さる様になります。
足首は伸ばさずに直角に返す
このヒザ蹴りなんですが、基本稽古の様に足首を真っ直ぐに伸ばしてしまうと蹴り込みづらいです。
なので、足首は直角に返して蹴って下さい。
基本というか、空手のヒザ蹴りの蹴り方に反するんじゃないの?みたいな意見があるかもしれませんが、基本稽古ではきちんと足首を真っ直ぐ伸ばして蹴り、実戦では足首を返して蹴る。これで良いと思います。
「そうじゃないよ!足首は真っ直ぐ伸ばして蹴んなきゃダメだよ!」っていう人がいたら、その人は足首を真っ直ぐ伸ばして腰を入れて蹴り込める蹴り方をしていると思うので、そこは指導者の理論を参考にして自分に合った蹴り方をして良いです。
何の根拠も無く、外から見て「足首曲がってるよ!」っていう人がいたとしても、そういうのは気にしなくて良いと思います。多分蹴り方や当て方が違うと思うので、この蹴り方で足首だけ伸ばしても上手く蹴れないと思います。
まとめ
今回紹介したヒザ蹴りの蹴り方は、僕が昔「ヒザ蹴りはヒザのこの部分を当てるんだよ」と教わった事を自分なりに試行錯誤して、現在行き着いている蹴り方になるので自己流といえば自己流の蹴り方になります。
違う蹴り方のがしっくりくる人もいるとは思いますが、これはこれで良い蹴り方だなと自分では思っています。
「足首伸ばして、皿を当てた方が良いな」っていう人はその蹴り方で全然OKです。人それぞれ身体の作りが違うので、10人いたら10通りの蹴り方が存在します。
ヒザ蹴りをマスターすれば組手では強力な武器になるので、少しでもヒントになったのであれば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。