極真カラテと聞くと、組み手ばっかやってんじゃないか?と思っている人が多いんではないでしょうか。「素手素足で叩き合う」というイメージがありますからね。

 

実は普段の稽古で組み手はあまり行なわないんですけど、組み手で役立つ実戦的な技術は教わります。

 

僕の道場では「コンビネーション」と呼んでいるので、ここでは「コンビネーション」の稽古と呼ばせていただきます。

 

*コンビネーションの稽古

*組み手の構え

*ワン・ツーの打ち方

の説明をしていきますので、今日は「普段こんな事やってんだ」と理解を深めていただき、ついでにワン・ツーが打てる様になっちゃいましょう。

 

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コンビネーション

コンビネーションとは、二人一組になって実戦形式の練習を行なう稽古を指します。

 

流れ的に基本稽古が終わった後にコンビネーションの稽古に移ります。

 

基本稽古が終わったら指導員から「2列に並んで下さい」と指示があります。

 

指示が出されたら1列目は前から先輩順、2列目は前から後輩順に並びます。

 

そうして向かい合うと、先輩と後輩がバランス良く2人1組になります。

 

この2人でコンビネーションの稽古を行なっていきます。

 

組み手の構え

 

2人1組になったら指導員から「組み手の構え」をする様に指示されます。言葉では説明しづらいので、イラストで説明します。

 

 

見た目の雰囲気はこんなカンジになります。

 

右利きの人は左足を前に出して構えます。この構えを通称で「オーソドックスの構え」といいます。

 

ちなみに左利きの人は右足を前にして、そのまま鏡で反転させた様に構えます。

 

これを通称で「サウスポーの構え」といいます。稽古では、右利きも左利きも皆「オーソドックスの構え」で行ないます。

 

組み手の構え
1. 左足前、右足後ろの「オーソドックスの構え」で構える。稽古では左利きも「オーソドックスの構え」で稽古を行なう。
2. 足は横幅は肩幅で、前足のつま先は正面・後ろ足のつま先はななめ45度に向ける。
3. 足の前後の幅は、二足半(にそくはん)。「気をつけ」をして両足を揃えたら、そこから左足を一歩前に出す(左足のかかとを右足のつま先位置まで前に出す)。そこからもう半歩前に出すと二足半になる。大体この位、左足を前に出す。
4. 両足のカカトを軽く浮かし、つま先に体重(重心)を乗せる。
5. 拳は顔の高さに上げる。腕を上げると肩が上がりやすいので注意する。

 

「利き腕が前のが動かしやすくて良いんだけど?」って最初はなるんですけど、利き腕を生かすには左足が前のこの構えじゃないとダメなんです。

 

何故なら、左足前の状態だと既に上半身が右側45度を向いていますよね?

 

この状態で左手(前の手)でパンチをすると、足で地面を蹴る力や腰の力をフルに使えません。

 

逆に右手でパンチをする時には、右足を返して腰を入れてパンチを打てるので「利き手を生かせる」ワケです。

 

最初は慣れないですけど、すぐに慣れるので大丈夫です。

 

ワン・ツー

一番最初に「ワン・ツー」を習います。

 

「ワン・ツー」とはパンチの事です。コンビネーションの稽古で最初に習う攻撃になります。

 

組み手の技の基本中の基本なので、ワン・ツーもイラストで説明します。

 

 

まず「ワン」なんですが、「オーソドックスの構え」から左手でパンチを出しつつ、同時に左足を前に踏み込みます。

 

この時の注意として、「右手のガードを下げない事」と「右足はななめ45度のまま」です。

 

顔も顎を引いて正面を向いた状態を保つ様にしましょう。

 

左手を出したら右に向いてしまいがちになるので注意です。

 

 

 

そして「ツー」で、左手を引くのと同時に右手で突きを出します。

 

「右手で突きを出すと同時に右足の足首を返し、腰をまわす(腰を入れる)。」です。

 

この時の注意点として、引いた左手をちゃんと顔面ガードの位置の戻す事。

 

ワンツーを初めて行なう人は、必ずと言って良いほど引いてきた左手はお腹の位置に引いてきてしまっていると思います。

 

空いている手は顔面ガードなので、意識して自然にガード出来る様にしましょう。

 

最後は前に出した左足と右手を同時に引いて、元のオーソドックスの構えに戻れば「ワン・ツー」の挙動は終わりです。

 

最初は指導員の号令で「イチ!」で「ワン」、「ニ!」で「ツー」、「サン」で元の構えに戻るという何回か3挙動で行ないますが、最終的に一挙動で全ての挙動を行います。

 

突きを打つ時よりも、構えに戻る時に混乱して手と足がチグハグになりやすいので気をつけましょう。

 

ワン・ツー

1. 「イチ」の号令で左手でパンチしながら左足を前へ踏み込む。

2. 「ニ」の号令で右足を返して腰を入れて右手でパンチすると同時に、左手を元の構えの位置(顔の横)に戻す。
3. 「サン」の号令で右手を戻すと同時に、前に出した左足を元の位置へ戻す。
4. 一挙動(イチの号令で1~3の工程を行なう)で行なう。

 

ワン・ツーを捌く

オーソドックスの構えからのワン・ツーを習ったら、実際に2人1組で向き合って稽古を行います。
例えば一人がワン・ツーを打って、もう一人が外受けで避ける。30秒~1分くらい続けて今度は攻守交替みたいなカンジで、実戦での動きを「決まった動作を行なって攻撃や防御に慣れる」練習を行ないます。
こんなカンジで「コンビネーションの稽古」を20分~30分くらい行ないますが、実際「攻撃を当てる」「攻撃を受ける」稽古はこの時間だけになります。
バチバチ叩き合う事も無いので、皆さんが思っているよりも「痛くない練習」ではないでしょうか。
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まとめ

組み手の構え(オーソドックスの構え)からのワンツー、それを捌くといった様な練習を、色んなバリエーションで毎回行います。
これを応用していったのが実際の組手になりますので、とても大事な稽古であり、とても楽しい稽古です。
お互いがケガをしない様に気をつけながら行なうので危険性はほとんど無いですし、「極真やってんな!」っていう充実感を味わえると思います。
こういった実戦形式の練習が醍醐味でもあるので、興味のある方はぜひ見学に訪れてみてはいかがですか?
最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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