下段蹴りで脚が効いた時、ボディを叩かれてボディが効いた時。もう喰らったらヤバイ状態になったら必死に喰らわない様に動きますよね。
そのまま喰らい続けたら倒れてしまいますから。
攻撃が効いた状態で戦わなければいけない時というのは、眠っている防御本能が目覚めて、攻撃を喰らわない様に必死になる事で防御率が格段にアップします。
これがレベルアップのヒントになるので、この説明をしていきたいと思います。
防御本能の目覚め
帯が上がってくれば、普通にスパーリングをやっている程度だとあまり効くとか無くなってくるかもしれませんが、ある程度ガチンコでスパーリング(ガチスパー)を行なった時とかはダメージを受ける事がよくあります。
このガチスパー中に下段が効いた、ボディが効いたとなった時にどういった組手を展開していくかと言ったら、効いたトコに攻撃を喰らわない様に必死に展開していきますよね。
そうしたら効いていない素振りを見せつつ、最新の注意を払って受けに専念しつつ立ち回っていくと思います。その時の自分というのは、普段していないスタイルで組手を行なって、ガードの成功率も上がりますよね。
この危険な状態になった時に発動する防御本能に、レベルアップのヒントがたくさん隠されています。
不恰好でも良いから喰らわない様に避ける
効いている時、これ以上喰らったら倒れてしまうという時は、不恰好でも必死に喰らわない様に避けようとします。
こういう防衛本能が働いている時に、相手の攻撃の予備動作を察知し防御に移れるタイミングを掴んで、普段の組手に応用していきます。
この動作を効いていない時に、スマートに出来る様になれば普段の防御力が上がるワケです。
受けの技術は組手の技術に比例する
基本的な考えとして、対戦競技に対する経験者と素人の差というのは「受け(防御・守備)」にあります。
ゲームセンターにあるパンチングマシーンやバッティングセンターが良い例で、攻撃というのは素人でも肉体的ポテンシャルである程度いきなり出来てしまいますが、「200kgのパンチを受けろ」や「ノックされたボールをキャッチしろ」と言ったら出来る人は経験者のみになるのではないでしょうか。
それと一緒で、こちらの攻撃は捌かれてしまうけど相手の攻撃は喰らってしまうという事ならば、相手のが技量が上という事になります。
「パワーでゴリ押しすれば良いじゃん!」っていう考えもありますが、身長・体重・パワー・スタミナのフィジカル面で上回っていれば可能ですが、経験者から言わせてもらうと「判定では勝てる(競技では勝てる)けど空手では負ける」事になります。
まとめ
今回はどうすれば受けの技術を上げる事が出来るのか?というヒントの話をしました。
重要なヒントは、効いてしまった時に出る本能的な自然な動きにあるという事です。これは他人に教わって分かるモノではありません。
自分自身がどう動けば良いか一番分かっているんです。しかし、その動きは追い詰められないと覚醒しないという事です。
こういう無我夢中で動いている事を、その場だけの行動として捕らえずに「自分の内から湧き出ている重要なヒント」として捕らえ、一つ一つ身に着けていく事が大切です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。