極真空手の試合は無差別で行なわれるので、軽量級と重量級が対戦するという事もよくあります。
そこでよく言われる事の1つに「パワーが互角なら軽量級のが有利」という事があるんですが、コレってホントなんでしょうか。
パワーが互角ならスピードやスタミナで勝る分、軽量級のが有利な気がしますが、そうは言っても重量級のが有利な事に変わりありません。
今回はそれでも重量級のが有利な理由を説明していきたいと思います。よろしくお願い致します。
目次
パワーが互角なら正面から打ち合えるんじゃないの?
パワーが互角なら、正面から打ち合った時に互角に渡り合えるんじゃないかと思いますが、コレは大きな間違いです。
体重が違うから、身体の負担が全然違う
例えば体重が70kgの選手と85kgの選手が対戦したとします。
この選手が正面から打ち合ったとしたら、70kgの選手は85kgを、85kgの選手は70kgを押し込む事になります。
この時点で既に、軽量級の選手は自分の体重以上の重さを押していかなければならず、スタミナの消費量が多くなりムリが生じてきます。
逆に重量級の選手は自分の体重より軽い重さを押し込む事になるので、身体の負担は軽いです。
軽自動車と普通車が正面衝突する様なモノ
分かり易く自動車で例えていくと、軽自動車をカリカリにフルチューンして、馬力をアップさせて普通車並みのポテンシャルに上げたとします。
普通車は特にチューニングしていない、素の状態だったとします。
この状態で、ようやく「ドライバーのテクニック勝負」に持ち込める状態になるワケです。
打ち合うという事は、正面衝突する様なモノ
車に様に「競争」という事であれば、パワーが互角なら軽い方が有利というのは成り立つのかもしれません。
しかし空手の試合は競技なので、技術の応酬をしつつも「打ち合う事」が求められます。
打ち合うというのは「力比べ」をする事です。
先ほど例に挙げた、馬力が同じ軽自動車と普通車が正面から押し合った場合、パワーが同じなら車重の軽い軽自動車のが押されていく事になるでしょうし、軽自動車のエンジンやボディには普通車とは比べ物にならない位の負担が掛かっているでしょう。
先に悲鳴を上げて壊れていくのは軽自動車になり、軽量級の選手が重量級の選手と互角に渡り合うというのはコレに近いモノがあります。
じゃあ軽量級は勝てないの?
軽量級で重量級相手に勝つには、やはりフットワークを駆使してヒット&アウェイが出来る様にならなければ厳しいと思います。
正面で打ち合う時間を極力少なくし、押されずに尚且つ手数で上回る攻めをする必要がありますが、サイドに回って攻める方法を習得すれば勝率は一気に上がるのではないでしょうか。
言葉で言うのは簡単ですが、実践してみろと言われたらかなり難しく、スピード・スタミナ・打たれ強さの3つを突き抜けさせる必要がありますが可能性はあります。
まとめ
今日はパワーが互角なら軽量級が有利なのかという事を紹介しました。
やれば分かりますが、実際にはパワーが互角になったからと言って状況的な変化はあまり無いと思います。
体重差が縮まるか、テクニックが向上するかのどちらかが無いと現実的な変化は無いでしょう。
今回は軽量級が不利で勝てないみたいな事を書いてしまっていますが、「パワーが互角というだけだったら」という条件での話なので、誤解しないで下さい。
僕個人は「軽量級が最強」という考えを持っているので、また機会がありましたら軽量級最強説を語っていきたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。