こんにちは。
新極真会は大会の動画をYoutubeの公式チャンネルにアップしてくれるので、最新の試合をいち早く観る事が出来てホントに良いですよね。
昔はVHSのみの販売で、しかも1本の値段が1万円弱したのでこの対応は嬉しい限りです。
こんな神対応をしてくれたら、DVDが売れないんじゃないかって思っちゃいますけど(笑)。
それで、いつもの様に試合の動画を観ていたら判定時にある変化が起きている試合がありました。
今回はその変化について話していきたいと思います。
試合時の判定とは
試合の時、1本や技有りなどポイントを取っていない限り、勝敗は判定に委ねられます。
この判定なんですがきちんとした規定があります。
1. 一本勝ち・失格がない場合は、主審1名・副審4名のうち3名以上の審判の判断を有効とする。
2. 技有りが有る場合は、技有りを優先する。
3. 技有りが無い場合は、ダメージを優先する。
4. ダメージが無い場合は、有効打を含めた手数・足数を優先する。
5. 有効打を含めた手数・足数が同じ場合は、気迫が勝っている方が勝ちである。(最終延長戦でどちらかに決めなくてはならない場合)
6. 「注意」「減点」がある場合は「判定基準」に基づく。
ザックリ説明すると、1本勝ちはKO勝利なのでその場で決着がつきます。
技有りはあきらかなダメージを受けた場合などに取られますが、1回取られただけでは試合は続行されます。2回取られたら「合わせ1本」となり、その場で決着になります。
そして技有りを取られたら、その後どんなに優勢に試合を進めても技有りを取り返さない限り、負けが確定します。
1本や技有りは明確なポイント差になるので分かり易い決着になりますが、お互いポイントも無く「判定」に持ち越された時は主審1人・副審4人の計5人の判定により、勝負が決着となります。
手数やダメージ等で総合的に判断してどちらが優勢だったか旗を上げるんですが、この判定時が今までと少し違うのです。
従来の判定
組手の試合で、判定まで持ち越されたとします。
試合場には四隅に副審が4人、真ん中に主審が1人居ます。
そして主審が「それでは判定を取ります!」と言って、「判定!」と声が掛かったら
まず副審の4人が旗を上げて判定を出します。
このイラストでは赤が2人、引き分けが2人になっています。
この時点では主審の判定はまだ分かりません。
そして主審が副審の旗を確認した後に、「赤イチ・ニ、引き分けイチ・ニ」と副審の判定を読み上げた後、最後に主審が「主審、引き分け!」と、自分の判定を発表して終わるのが今までのやり方でした。
僕はずっとこの判定方法に疑問を持っていました。
「主審の判定は本当に引き分けだったのか?」と。
というか疑問を持つきっかけがあるのですが、ある試合で再再延長戦までいって、必ず優劣を付けなければならない状況で判定までもつれ込んで、副審が赤2・白2で主審の判定にゆだねられた試合がありました。
その時に主審がうつむいて数秒間考えこんだ事があったんですが、この試合に限って言えば副審の判定を見てから主審はどちらが優勢か決めていたと思います。
副審と同時に判定を上げていたら、ひょっとしたら赤に上げていたかもしれないし、白に上げていたかもしれないし。
この試合は稀なケースですが、普段の試合でも副審の判定を見てから「引き分けにして、もう1回延長戦をやらせて判断するか」と、後付けで判定を下す事も実際可能なワケです。
実際にはそんな事はしないと思いますが、「平等性」という事に関しては前々から疑問に思っていました。
Youtubeの公式チャンネルで観ていたら、判定方法に変化がある試合がありました。
新しい判定方法
それがコレです。
試合が終わって「判定を取ります!」、「判定!」までは変わりません。この後です!
副審と同時に主審も判定を上げています。JFKOルールと言えば良いのでしょうか。「主審同時上げ」というヤツです。
主審は旗を持っていないので手を上げて判定の意思を示していますが、主審も同時に判定を出している事に驚いて、動画を見ていて思わず叫んでしまいました。
ハタから見たら「え?普通じゃん」って思うかもしれませんが、コレは新極真会の中では大きな試みの1つだと僕は思います。
判定に対する公平性が今までに比べて格段に上がり、より「競技性」という事に関しての評価がグッと上がったと思います。
ちなみに引き分けの場合は、主審は腕を交差させていました。
全ての公式試合で行なわれているのか?
試合を観ていると今まで通りのやり方の大会と、主審が同時に判定を下している大会があるので、新極真会の大会では試験的に導入して様子を見ている状態なのかもしれません。
まとめ
新極真会としてはフルコンタクト空手としてオリンピック種目化を目指していて、そこの目標にたどり着く為に日々考え、努力し、行動に移していると思います。
このJFKOで採用されている「主審同時上げ」の判定方法を新極真会の大会で行なっているのもその一環だと思われます。
このまま「主審同時上げ」を新極真会でも採用するのかどうかは分かりません。
ですが新極真会の大会で「主審同時上げ」が行なわれている大会があるのも事実なので、色々と模索して新極真会として良い方向に向かってくれればそれが一番嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。