どの格闘技が強いが議論になった時、こう言う人いますよね。

 

「極真は顔面パンチ無しだから弱いよね!」

 

これって本当なんですかね?

 

白帯くん
自分も言われた事あります!極真を始めたって言ったら「顔面パンチが無いじゃん!役に立つの?」みたいな!

 

黒帯先輩
コレは永遠のテーマだよ!オレも今まで何回言われてきたか分からないし!試合のイメージが強いからそう思うんだろうね!

 

試合を観てそう思ったのなら、それは間違いです。

 

その根拠を今日は解説していきたいと思います。

 

スポンサーリンク

新極真会は顔面パンチは反則行為

 

新極真会の試合では「手」での顔面攻撃を禁止しているので、試合中に突きが顔面に当たってしまった場合は反則を取られます。

 

なので道場での組手も必然的に「顔面パンチ無し」になります。

 

スポンサーリンク

顔面パンチ有りの異種競技と戦った場合

 

 

よく例えられる事で、「立ち技なら顔面パンチ有りのキックボクシングのが強いだろ!」とよく言われます。

 

僕も散々言われてきましたし、今でも言われます。

 

確かにキックボクシングの試合ではグローブを装着して顔面パンチをしますが、だからと言って極真空手のが劣っているとは僕は思いません。

 

スポンサーリンク

顔面パンチの有無はそれぞれの競技ルールの違いに過ぎない

 

顔面パンチが有りか無しかは、それぞれの競技のルールでしかありません。

 

キックボクシング

 

 

顔面パンチ有りの場合はグローブを装着して試合すると思いますが、これは「そういうキックボクシングルール」なので「そういうルールにのっとった戦い方」を日々練習します。

 

格闘技未経験のまっさらな状態からキックボクシングを最初に習ったら純血のキックボクサーに育つので、尚更キックボクシングルールに強い選手に育ちます。

 

極真空手との違い

1. グローブを装着する

2. 顔面パンチ有り

3. 細かい体重階級別

 

ザックリ言うと違いはこんなカンジで、極真空手と比べるなら大きな違いは顔面パンチ有りになります。

 

新極真会

 

極真空手の様に、手での顔面攻撃が無い代わりに素手で試合を行なうというのも「それが極新空手ルール」なので、そのルールにのっとった戦い方を日々練習します。

 

 

キックボクシングとの違い

1. 手での顔面攻撃無し

2. 素手素足

3. 体重無差別で試合をする

 

お互い、自分が所属している競技団体のルールに基づき練習をして試合をしているに過ぎず、お互いどちらが強いという概念は基本的にありません。

 

極真空手がプロのリングで苦戦する理由

 

極真空手が弱いと言われる最大の理由は、プロのリングで勝てない事が挙げられると思います。

 

白帯くん
確かに顔面パンチでKO負けとかしちゃった場合、「やっぱ顔面無しだから」って言われちゃいますよね!

 

黒帯先輩
そうだね!でもキックボクサーもKOされる時はされるし、空手家だからとかあんま関係無いんだけどね!

 

なんで極真勢がプロのリングで苦戦するのか?

 

それは「異種競技のルール」に慣れていない事が挙げられます。

 

ルールが違うというか、競技が違う

 

ルールが違うと、全くと言って良いほど実力が出せないと言っても過言ではありません。

 

コンマ何秒の世界が勝敗を分ける世界では、一瞬の躊躇や思考が隙を生みます。

 

その一瞬の隙を狙われてしまったらもうアウトで、これはルールの熟練度の差であり試合中に修正するのはムリです。しかも相手がその道のトップクラスなら尚更です。

 

「そんなの言い訳だろ」

 

こう言いたい気持ちも分かりますが、空手家はキックボクシングの試合、キックボクシングのルールで戦う事になるので、畑違いの触れた事の無い競技にいきなり参戦する様なモノです。

 

居合いと剣道・柔道と柔術・空手とキックボクシング。傍から見たら似ているかもしれませんが、実際やったら似て非なるもので別モノです。

 

戦い方が全く違う

 

「普段胸に打っている突きを顔面に打てば良いだけだろ?」

 

こう思っちゃいますが、現実は全く違うのです。

 

極真の試合では基本的に胸から下に意識を集中してれば良いので、ボディや脚の打たれ強さはかなりあります。

 

しかし顔面攻撃をされて意識を上に振られるとボディや脚への意識が薄くなってしまうので、そこに攻撃を喰らったら極真空手家でも効いてしまうんです。

 

下から上、上から下と、上下に意識を振られる事に慣れてないのが苦戦する最大の理由になります。

 

それも競技が違う事による熟練度の差です。

 

キックボクサーが極真の試合の出たらどうなる?

 

逆にキックボクサーが極真の試合に出場したらどうなるのでしょうか。

 

過去にムエタイ選手がウェイト制大会に出場した例もありますが、結果はその時は早い段階でムエタイ選手が負けてしまいました。

 

だからと言ってムエタイ選手が弱いのかと言ったらそういう事ではありません。

 

極真のルールに慣れていないだけで、ルールの熟練度の差で負けてしまっただけなのです。

 

例えばK-1チャンピオンが極真の試合に出場して負けてしまったとして、「やっぱ極真のが強いじゃん!」とはならないですよね。そういう事なのです。

 

格闘技経験者と未経験者の見解の違い

 

多分コレが最大の理由なんじゃないかと思うんですが、格闘技未経験者はTVで放送している試合だけを観て判断しますが、格闘技経験者は異種格闘技経験者を試合の結果云々を抜きにして弱いと思っていないと思います。

 

野球選手とサッカー選手、どっちが凄いか比べられないですよね。

 

同じ「格闘技」というカテゴリーに分けられてるので比べられてしまいますが、どっちが強いという概念は基本的になく、競技が違うので本来は比べようがないのです。

 

まとめ

 

今回僕は「格闘技」ではなく「競技」という事を強調してきましたが、極真空手も他の格闘技もルールがあり、そのルールを守った上でお互いの技術の優劣を比べるという事は「競技」であり、どっちが強いとかそういう事は証明できるものではありません。

 

極真ルールよりも制約の少ない方の試合に出るんだから、そこでの試合結果はそのまま実力差になるんじゃないか?と思いがちですが、実際は競技が違うので「強さ」は比べられません。

 

それなら極真の試合にも出場してもらえば良いじゃん!ってなっても、競技上そのルールでどちらが優勢かは判断出来るとは思いますが、異種競技同士となったら比べる事は出来なくなります。

 

格闘技というジャンルの「競技」なので、ルールを守って各々その競技の技術を磨いてその競技で一番になろうと努力をしているだけで、「対異種競技」を念頭に入れて普段から練習している人は居ないと思います。

 

ほとんどの人が「コッチの試合に出てくるなら迎え撃つケド、競技が違うから相手の試合には出る気は無い」という考えだと思うので、違う競技・違うルール・完全に相手の土俵に挑戦するという事だけで褒め称えられる事だと僕は思います。

 

本当の強さとは、何かに打ち込んで少しずつ結果を出てきた時に「こんな自分でもやれば出来るんだ!」となって、精神的な自信に繋がって内面的に強くなった人の事を言うのだと思います。

 

異種競技で頑張っている人を見るのもモチベーションに繋がるので、仲良く交流してお互いを高め合う存在になれればそれが一番平和で良い事です。

 

スポンサーリンク
おすすめ記事
関連キーワード