組手をやっていると上段蹴りをガードする場面が結構あると思うのですが、この時ガードはどの様にしていますか?
顔面の高さに腕を上げて蹴りをガードしていると思うのですが、実は右手と左手でガードする役割りが違います。
腕を上げてガードしただけでは蹴りの威力に負けてしまう事があるので、もう片方の腕の使い方が重要になってきます。
今回は上段蹴りのガードの仕方の一例を紹介したいと思います。よろしくお願い致します。
目次
上段蹴りは片手でガード出来ない
中段蹴りは片手でガードが出来る
例えば中段回し蹴りが来たとして、普通に構えている状態からグッと脇を締めて受ければ片手で受けられます。
これは何でかと言ったら、胴体で蹴りの威力を受けているからです。
分かり易く言うと「胴体に直撃しない様に、蹴りと胴体の間に腕をカマしている状態」という事です。
上段蹴りは片手でガードはムリ
上段蹴りのガードの場合は、顔面とガードの間に空間があり、中段蹴りの様に「身体の力を使って受ける事」が難しいです。
もし密着させて中段蹴りの様に顔とガードの腕を密着させて受けようモノなら、蹴りの威力を顔面で受ける事になるのでコレはコレで危険です。
腕一本で蹴りを受けきるのは無理なので、ココで重要になってくるのが反対側の手の使い方になります。
反対側の手はどうする?
両手でガードはダメ
片手ではムリだったら、じゃあ両手でガードすれば良いのか?となりますが、それは最終手段です。
「ヤベー!何かくる!分かんねーけど上段だけはダメだから、取り敢えずガードしとく!」っていう緊急事態なら良いですけど、ガードしてるトコ以外は無防備状態になるので最終手段にして下さい。
相手の蹴り足のヒザを掌底で抑える
例として、相手の右上段回し蹴りがきたとします。
この時の自分としては、まずは左手のガードを上げて顔面をガードします。
肝心なのは反対側の右手なんですが、右手の掌底で相手の蹴り足のヒザを押して下さい。
押すというか、ヒザが内側に来ない様に抑制するカンジになるんですが。
ヒザを掌底で押すと、その位置からでしかヒザを伸ばせなくなるので、相手は蹴り込めなくなります。
でも体格差があるとムリじゃない?
相手の体格のが小さい場合
相手のが小さい場合は、結構この受けはキマるのではないかと思います。
相手のが小さいと、蹴りの重さというよりも「脚自体の重さ」が軽いので、ヒザを手で押さえると押し込まれる事なく上手く決まってくれます。
相手の体格のが大きい場合
コレはどこまで大きいかにもよるんですが、身長差5~10cmで体重差10~15kg位あったらキツくなると思います。
全て当てはまるワケではないんですが、体重差というよりも身長差があった方のが難しいです。
結局、身長が高い人が低い人に向かって上段蹴りを蹴ったら、感覚的には「中段蹴りの位置に顔がある」状態になるので、蹴りやヒザの角度が違うのと、蹴り脚も太くて重くなるので気合いを入れて受けないと抑制できません。
だからと言って、ガードするだけではガードごと蹴り込まれてしまうので、やはりヒザの動きを抑制する事は必要になってきます。
まとめ
上段蹴りは喰らってしまったら試合が決まる事も多いので、喰らわない様にしないといけません。
公式試合などでは、喰らってもダメージが無ければ(効いてないフリをすれば)技有りを取られる事なく試合が続行されますが、交流試合などでは安全面を考慮して簡単に技有りを取られてしまうので、死活問題になります。
せっかくガードしても、そのままガードごと押し込まれてしまって喰らってしまう事もあると思います。
ガードごしに喰らっているから技有りは取られないけど、「ヤベー、効いた」って事もあるので、ヒザを抑えて蹴りの威力を殺せばこういう事も予防出来ます。
上段蹴りの対策として、まずは蹴り足のヒザを掌底で抑制して蹴りを止めてみましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。