極真の試合を観ていると、接近して打ち合っている場面が多く見られますよね。
突きで攻めて蹴りまで繋げる。セオリーですが、段々と正面で打ち合って直線的に押して下がっての相撲空手になりがちになります。
接近して打ち合って「下がった」「下がんない」の組手をしていたらただの「力比べ」ですが、この力比べに特化した人は非常に厄介です。
こういうタイプと組手をする場合、どうすれば良いのか解説していきたいと思います。
目次
ワンツー下段タイプ
パワーがあり、打たれ強い
パワーがあり打たれ強いので、攻撃を喰らってもおかまい無しで接近してゴリゴリ来ます。
普通、間合いが詰まったら攻撃をしっかり当てる為に距離を取って攻撃しますが、こういうタイプは自分は下がらずに相手をパワーで突き放して間合いを確保してきます。
これはもう「ただ力で押しているだけ」であり、攻撃を効かせているワケではありません。
って言っても、いざ組手をやると効いてなくてもパワーで押し込まれて下げさせられちゃうし、正面からブッ叩いても効いてる気配ゼロなので非常に厄介です。
1. 骨太で筋肉がブ厚く、首から下への攻撃はほぼ効かない
2. 接近して間合いを潰しても、パワーで突き放してくる
3. 下がらない(下げられない)
押し込む目的の突きになっている
直線的にパワーで攻めてくるタイプは、突きを引かずに当てた後もそのまま押し込んできます。
ダメージになっていない事に気付いていない
こういうズングリパワー型は、その攻撃があまりダメージに繋がっていない事に気付いていません。
突きを引かずに当てた後もグイッと押し込む様な突きは、威力が突き手側にも逃げるので結果的に威力が分散します。
喰らっている側としたらパワー負けして仰け反ったり押されたりしてしまいますが、突いている側からしたら「オレの攻撃が効いて下がってる」と勘違いしてしまいます。
って言っても強制的に下げさせられてしまうので、正面に立ったまま組手をしていたら判定で負けます。
・ 正面からまともに打ち合ったらパワー負けするので、こちらが不利になります。って言っても、ブッ叩いても筋肉がブ厚くて効かせる事は困難なので、判定勝ちを見据えて戦う事になります。フットワークを使い、ヒット&アウェイで下がらずに手数で圧倒する様に責めるのがセオリーになります。
◎上段蹴りは有効なので、蹴りが得意ならば蹴りを上段に散らして攻めれば上段での技有りや一本は十分狙えます。
同じタイプと組手をしたら
同じタイプと組手をしたら、お互い引く事をせずに直線的に正面から突きでグイグイ押そうとするので、「どっちの力が上か」みたいな力比べの組手になってしまいます。
そうなると先にスタミナ切れを起こした方が負ける事が目に見えています。
こういうタイプは直線的に攻める事にしか慣れてなく、押される事(下がる事)に非常に嫌悪感を抱きます。
サイドに回ったりとかは、普段そういう組手をしていないので出来ません。
なので結果的に正面に立ったまま組手を続け、グダグダになってしまう事が多いです。
対パワー型の攻略法
身長が相手のが上
相手のが身長が上だった場合、サイドステップを使わないと厳しくなってきます。ヒット&アウェイで攻めた場合、懐に飛び込んで攻めた後、離れた時に体格を利用して追撃されたら成す術がありません。こちらが直線的に下げられてしまいます。
自分からしたら距離を取っているつもりでも、相手からしたら射程距離というのはよくあります。「縦の距離」で相手の攻撃を封じるのはとても難しいです。
しかも身長でも上回られていたら上段蹴りを出すのもキツくなるので、上段に意識を散らして戦う事もそんな出来るモンじゃありません。
相手を軸にして、サイドステップを使い自分は下がらず相手の意識を横に散らして戦う事が求められます。
身長が同じだった場合
身長が同じか相手のが低い場合、ある程度正面からでも戦えます。と言ってもスタミナがかなり削られてしまいますが、思い切り前に突っ込み続けて戦えば見た目的には渡り合っている様に見えます。
でも限界があるので、身長が同じ位の相手だったら上段蹴りの頻度を多くして相手の意識を上に振り、重心を上げさせて攻めれば普通に渡り合えると思います。
試合時間のラスト30秒くらいまで押さず下がらず攻めていって、ラスト30秒で正面から前に突っ込み続けて下がらずにラッシュを仕掛ければ、手数で圧倒して判定勝ちを拾えるのではないかと思います。
まとめ
圧倒的パワーはそれだけで武器になります。ベンチプレスで180kgとか挙げる人とかの突きを喰らったら効く効かない関係無しに強制的に下げさせされてしまうので、下がってしまうという事は試合で負けてしまいます。
下がらない様に思い切り踏ん張った所で、自分が劣っている要素(パワー)で張り合っても意味が無いので、そこを技術で補ってカバーする必要があります。
サイドステップやフットワークを駆使して、パワーを技術で押さえ込めば勝ちは十分狙えます。新極真会のルールではそれが可能なハズです。
小よく大を制して、試合で体格差をハネ返す組手が出来る様に練習しましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。